自宅でできる片手鍋焙煎〜実践編〜

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今回は最近僕がハマっている、蓋付きの片手鍋を使った珈琲豆の焙煎を紹介します。 いろんな方々がYouTubeやブログなどでおうち焙煎に関する紹介をしていますが、それを見よう見まねで何度か試しているうちに、自分の中でなんとなーくコツが掴[…]

今回は実際に片手鍋を使って焙煎していきます。

使用する豆はブラジル サントスNo2。焙煎度は深煎りを目指していきます。

豆は「松屋珈琲」さんで購入しました。欠点豆はそれなりに入っているのですがその分お値段が安く、

焙煎初心者にはハンドピックの練習にもなるので非常におすすめですよ!


欠点豆を取り除く~ハンドピック~

焙煎をする前に、欠点豆と呼ばれるよろしくない豆を取り除いていきます。

209g、ここからハンドピックで欠点豆をはじいていきます。

上が割れたり変形している豆。

真ん中は青っぽいカビのような点が見られる豆。

左下が虫食い豆で、右下がピーベリーと呼ばれる丸っこい豆です。

ピーベリーは味には問題なく、逆にそれだけを集めて高値で取引されていることもあるようですが、

サイズも形も周りの豆とは異なるので今回は取り除いています。

ハンドピックを終えて209g→201gになりました。8gの欠点豆を取り除いたことになります。

焙煎してみよう

準備が整ったので、いよいよ焙煎です。

・予熱

カセットコンロと鍋をセットし、火を付けます。

火加減はコンロによって違うので明確に表現することはできませんが、中火くらい、といった感覚でしょうか。

強すぎると豆が焦げてしまいますし、弱すぎると焙煎に時間がかかりすぎてしまい、香りも味も抜けた仕上がりになってしまいます。

こればかりは何度か自分でやってみて、感覚を掴むことが必要ですね。

30秒ほど火にかけて鍋が温まってきたら生豆を投入していきます。

ここからは1分ごとに、豆の変化の様子を見ていきましょう。

今回は撮影のために毎分蓋を開けていますが、基本的には1ハゼの最中と煎り上げ直前以外は蓋は閉めたまま焙煎していきます。

鍋の中の様子が気になってつい蓋を開けたくなるかも知れませんが、鍋の中の温度が下がってしまう原因になるのでグッと我慢しましょうね。

・投入直後

生豆を投入したら蓋をし、鍋を前後にシャカシャカと振ります。

鍋の壁に豆をぶつけるようなイメージで、大きく水平に。

そうすることで中の豆が撹拌され、一部だけが加熱されて焦げたり煎りムラになったりするのを防ぎます。

炒め物をするときみたいに、鍋をあおるように手首を返してしまうと、蓋が外れて中の豆が散らばって大惨事になります(経験者は語る)。とにかく水平に振ることを意識しましょう。

3秒振ったら3秒コンロに置く、3秒振って3秒置いて…基本的にはこれの繰り返しになります。

・1分経過

まだほとんど変化は見られません。

・2分経過

ほんのーり白っぽくなってきたようにも見えますが、そこまで変化はありませんね。

引き続き鍋を振り続けます。

・3分経過

豆から少しずつ水分が抜け、蓋に水滴がついてきました。

豆の色はほんのり黄色っぽくなってきましたね。

・4分経過

蓋にコーヒー豆から剥がれたチャフと呼ばれる薄皮がついています。

色はさらに黄色が強くなってきました。

・5分経過

黄色から茶色っぽい色になってきましたね。

このあたりから、普段飲んでいるコーヒーの香りとは違う、カラメルのような甘くて香ばしい匂いが立ち込めてきます。

・6分経過

さらに茶色が濃くなり、おつまみナッツのような美味しそうな色になってきました。湯気の量も増えてきています。

・7分経過

より香ばしい匂いが強くなり、色も濃くなってきています。

もうすぐ1ハゼが始まりそう、といった状態です。

・8分経過

今回は8分を少し過ぎたところでパチパチと1ハゼが始まりました。

1ハゼが始まったら火を少し弱めて、鍋を振ったあと置いたときに蓋を少しだけ開けて空気の入れ替えをします。

あまり長い時間開けすぎると温度が下がってしまうので、パッと湯気を逃がしてあげるイメージですね。

・9分経過

1ハゼ真っ最中です。この辺からコンロの周りにチャフが飛び散り始めますが気にせず振り続けましょう。

・10分経過

段々とコーヒー豆らしくなってきました。

1ハゼが落ち着いてきたら火力を少し強めて、蓋の開け閉めはやめます。

・11分経過

甘さを含んだ香ばしい匂いから、少しずつ焦げっぽいような香りに変わってきました。

まもなく中深煎りの世界へ入っていきます。

・12分経過

透明だった湯気が、白っぽい煙へと変化していきます。

12分30秒くらいで、2ハゼと呼ばれるピチピチという音が鳴り始めました。

今回はここからさらに攻めていきます。

・13分経過

本格的に2ハゼが始まり、煙の量もかなり増えてきました。

今回は13分中ごろで火を止め、蓋の開け閉めをしながら豆の様子をチェックし、余熱で焙煎を進めていきます。

2ハゼ以降は数秒の差で豆がどんどん変化していくので、焦がしすぎないように気を付けながら煎り上げのタイミングを探っていきましょう。

・14分経過

豆から油分が滲み出し、表面がテカってきています。茶色からやや黒光りしたような色になってきました。

間もなく焙煎終了です。

・煎り上げ

今回は14分30秒で煎り上げました。

ザルやふるいなどにあけて、うちわなどで風を送って薄皮を除去しつつ豆を冷却します。

豆は余熱でまだまだ焙煎が進んでいる状態ですので、目標の焙煎度合いを超えてしまわないように急速に冷却しましょう。

・完成!

豆の熱が取れたら、極端に色づきの悪い豆を取り除いて完成となります。お疲れさまでした!!

今回の仕上がりは160gでした。201g→160gということで、生豆の状態から約8割の重量になりました。

実際にやってみるとわかるのですが、焙煎中には大量のチャフと湯気と煙が排出されますので、ここまで重量が減るのも納得です(笑)

まとめ

早速挽いて飲んでみました。

ブラジルはブレンドベースにされることが多く、意外とお店でストレートで飲む機会ってないなあと思うのですが、

深煎りにすると、クセが少なくこれぞコーヒーって感じの苦みがたまらないですね。

焙煎直後の豆はまだ味が落ち着いておらず、実際は2~3日置いた方がより香りも味もしっかり出ると言われますが、

せっかく自分で焙煎したんだから、THE 煎りたての味もぜひ楽しんでみていただきたいです!

僕もまだまだ焙煎に関しては初心者なので、手鍋焙煎で感覚を掴みつつ、いずれは小型焙煎機を購入したいなーなんて夢があります。

焙煎は本当に奥が深くて楽しい!興味を持った方はぜひ手鍋から始めてみてください。生豆の状態から自分で作り上げる一杯のコーヒー、最高に美味しいですよ!