小型焙煎機 Kaleido Sniper M2 レビュー

かなり久々の更新になりましたが、手鍋での焙煎に物足りなさを感じ始め、少し前に新しく小型の焙煎機「Kaleido Sniper M2」を購入しました。

今回は手鍋焙煎から卒業して次のステップに行こう、という視点で、約2カ月ほど使ってみて感じたことをまとめてみたいと思います。

購入するにあたって、Sandbox Smart R2や、aillio Bullet R1、ディスカバリー、KALDI FORTIS等も検討しましたが、価格面や、一般家庭で使う際の扱いやすさ、見た目のインパクト(ここ重要)等も考えた結果、Sniper M2に辿り着きました。

中国製であり、入手方法はほぼAli Expressか米Amazonでの個人輸入に限られますし、日本語での情報はかなり少ないのが現状ですので、もし購入を検討している方がいたら参考になればいいな、と思います。

ちなみに僕はAli Expressで購入しました。商品ページはこちら

スペック

  • 焙煎容量 50~300g (最大400g)
  • 出力 800W 110V~220V
  • 焙煎方式 電気式
  • サイズ L450mm W250mm H360mm
  • 重量 12.5kg(本体)

容量に関しては最大250gまでしか投入したことがないのでなんとも言えませんが、そこまで火力に余裕があるとは思えなかったので、おそらく400g投入だと最大火力にしても焼きあがるまでにかなりの時間が掛かってしまうのではないでしょうか。僕は普段220g投入で、最大80%の火力で焙煎することが多いです。

出力はAli Expressでの注文の際に、「電圧とコンセントプラグの形状はどうする?」とお店側から聞かれました。Ali Expressでのやり取りは英語になりますが、簡単な英語で充分ですのでわからない人でも翻訳サイト等を使えば大丈夫でしょう。僕は「110V、USプラグ」で注文しました。

プラグはこのような3ピンタイプの物ですが、2ピンのコンセント口に挿すための変換アダプターがホームセンターなどに売っているので、それを使えば一般家庭のコンセントでも普通に使えます。

外観

本体はこんな感じです。
これが投入口。豆をあらかじめセットしておいて、レバーを引き下げると豆が内部へ落ちていきます。
小さいですが、一応中の様子が見える窓もあります。
このパンチングの開いた箱で焙煎後の豆を受けます。
箱の前にはクーリングファンがあります。掃除機くらいの音がしますが、結構強力で数十秒で焙煎後の豆の熱を完全に取り去ってくれます。
これは本体後部。この穴から排気を行います。
テストスプーンはこんな感じ。個人的には、このテストスプーンを抜き差しする動作がやってみたいがために、手鍋焙煎を卒業して焙煎機を買った、みたいなところもあったり…笑
ある意味この焙煎機の一番インパクトのある特徴かもしれません。
焙煎後は左右の羽根を広げ、本体の冷却を促します。正直、どこまで効果があるのかは謎ですね…たまに羽根広げるの忘れるときもあるし…笑
これはドラムを外した内部の様子です。ちょっと見切れちゃってますが、右上にちょこっと見える白い部分が熱源のカーボン赤外線ヒーターです。チャフは下の受け皿に落ちます。写真の通り、受け皿まで落ち切っていないチャフが残っているので、数回に一回は分解してお手入れすることをおすすめしますね。
ドラムはこんな感じで3か所に羽根がついていて、これで豆を撹拌します。ドラムを外すのもそこまで大変ではないので、メンテナンスは今のところ苦になっていませんね。
モデルによってはArtisanから操作することも可能ですが、僕はこの付属のKaleido Systemと呼ばれるディスプレイで操作しています。

画面左側にはお馴染みのグラフが描かれます。

画面右側ではFire(火力)、Smoke(排気)、Roller(ドラム回転スピード)がそれぞれ0~100までの値で調整できます。

右下のEvent markerでは、それぞれのボタンをタップすることで豆投入からボトム、ドライエンド、1ハゼ開始、1ハゼ終了、2ハゼ開始、2ハゼ終了、煎り止めまで、それぞれのタイミングの時間と温度を記録することができます。

記録したプロファイルは保存できて、次回の焙煎の時に参考としてグラフ上にゴーストとして表示することもできます。

使ってみた感想

僕は今回このKaleido Sniper M2を購入して、コーヒーライフがより豊かなものになって良かったなと思っています。

購入してから2カ月ほど、毎週休みのたびに焙煎し、毎日のように飲んでいますが、特に気になる点もなく、美味しいコーヒーを飲めていますよ。

手鍋焙煎もアナログで豆と語り合ってる雰囲気があって楽しいですが、改造なしで温度の記録もできるし、排気の調整やテストスプーンといった手鍋焙煎にはなかった要素も体験できます。プロファイルを数値化して記録できるので、焙煎の再現性が高まる点もGoodですね。

決して安い買い物ではないので、趣味で気軽に手を出すようなものではないと思いますし、もちろん人によって焙煎機に求めるポイントは違うと思うので誰にでもおススメ、というわけではありません。

おススメしたい人としては、

  • ディスカバリーなどガス式の小型焙煎機の導入が環境的に難しい人
  • スペースを取らず、コンパクトに収納したい人
  • 少量の焙煎(1バッチ200g程度)で事足りる人
  • 手鍋、手網焙煎から卒業して、温度の記録や排気の調節などをしてみたい人
  • テストスプーンに憧れている人(笑)

こんな所でしょうか。

ちなみに、中国製と聞くと不安を感じる方もいらっしゃるかも知れませんが、造りは非常によくできていて、またサポート体制も非常に親切です。Ali Express上のチャットで色々とやり取りさせていただきましたが、正直 神対応 でした。

まだまだ試行錯誤している段階なので、色々と遊んでいきたいと思います。これからも相棒として末永く頑張ってもらわないと…笑 

実際に焙煎したプロファイルなんかもそのうち紹介できればな、と思っています。

もしこの焙煎機が気になっていて、質問等ある人がいたら、コメントやTwitterなどで気軽に聞いてくださいね!